このドキュメントでは、Symfony2 PRの特定のバージョンから1つ次のバージョンへアップデートする方法を説明します。 このドキュメントでは、フレームワークの "パブリックな" APIを使っている場合に必要な変更点についてのみ説明しています。 フレームワークのコアコードを "ハック" している場合は、変更履歴を注意深く追跡する必要があるでしょう。
doctrine:generate:entities
コマンドの引数とオプションが変更されました。
新しい引数とオプションの詳細は、\ ./app/console doctrine:generate:entities --help
コマンドを実行して確認してください。
doctrine:generate:repositories
コマンドは削除されました。
このコマンドに相当する機能は、\ doctrine:generate:entities
コマンドに統合されました。
Doctrine イベントサブスクライバーは、ユニークな "doctrine.event_subscriber" タグを使うように変更されました。 また、Doctrine イベントリスナーは、ユニークな "doctrine.event_listener" タグを使うように変更されました。 コネクションを指定するには、オプションの "connection" 属性を使ってください。
変更前:
listener:
class: MyEventListener
tags:
- { name: doctrine.common.event_listener, event: name }
- { name: doctrine.dbal.default_event_listener, event: name }
subscriber:
class: MyEventSubscriber
tags:
- { name: doctrine.common.event_subscriber }
- { name: doctrine.dbal.default_event_subscriber }
変更後:
listener:
class: MyEventListener
tags:
- { name: doctrine.event_listener, event: name } # すべてのコネクションに対して登録
- { name: doctrine.event_listener, event: name, connection: default } # デフォルトコネクションにのみ登録
subscriber:
class: MyEventSubscriber
tags:
- { name: doctrine.event_subscriber } # すべてのコネクションに対して登録
- { name: doctrine.event_subscriber, connection: default } # デフォルトコネクションにのみ登録
doctrine.orm.entity_managers
は、エンティティマネージャーの名前と ID のペアのハッシュに変更されました。
変更前: array('default', 'foo') 変更後: array('default' => 'doctrine.orm.default_entity_manager', 'foo' => 'doctrine.orm.foo_entity_manager'))
アプリケーションの翻訳ファイルは、\ Resources
ディレクトリに保存されるように変更されました。
変更前:
app/translations/catalogue.fr.xml
変更後:
app/Resources/translations/catalogue.fr.xml
CSRF シークレットの設定は、\ secret
という必須のグローバル設定に変更されました(また、このシークレット値は CSRF 以外でも利用されます)
変更前:
framework:
csrf_protection:
secret: S3cr3t
変更後:
framework:
secret: S3cr3t
File::getWebPath()
メソッドと File::rename()
メソッドは削除されました。同様に framework.document_root
コンフィギュレーションも削除されました。
session
のコンフィギュレーションがリファクタリングされました
class
オプションが削除されました(代わりに session.class
パラメータを使ってください)
PDO セッションストレージのコンフィギュレーションが削除されました(クックブックのレシピは修正中です)
storage_id
オプションには、サービスIDの一部ではなく、サービスIDそのものを指定するように変更されました。
DoctrineMigrationsBundle
と DoctrineFixturesBundle
の 2 つのバンドルは、symfony コアから独立し、個別のリポジトリで管理されるようになりました。
フォームフレームワークの大きなリファクタリングが行われました(詳細はドキュメントを参照してください)
trans
タグで、翻訳するメッセージを引数として受け取る形式が廃止されました:
{% trans "foo" %} {% trans foo %}
次のような長い形式か、フィルタ形式を使ってください:
{% trans %}foo{% endtrans %}
{{ foo|trans }}
こうすることで、タグとフィルタの使用方法が明確になり、自動出力エスケープのルールが適用された場合により分かりやすくなります(詳細はドキュメントを参照してください)。
変更前:
$container->remove('my_definition');
$definition->setArgument(0, 'foo');
変更後:
$container->removeDefinition('my_definition');
$definition->replaceArgument(0, 'foo');
token_provider key
サービスIDのサフィックスを指定するのではなく、サービスIDそのものを指定するように変更されました。HttpFoundation\Cookie::getExpire() は getExpiresTime() に名前が変更されました。
XMLのコンフィギュレーションの記述方法が変更されました。属性が1つしかないタグは、すべてタグのコンテンツとして記述するように変更されました。
変更前:
<bundle name="MyBundle" />
<app:engine id="twig" />
<twig:extension id="twig.extension.debug" />
変更後:
<bundle>MyBundle</bundle>
<app:engine>twig</app:engine>
<twig:extension>twig.extension.debug</twig:extension>
SwitchUserListenerが有効な場合に、すべてのユーザーが任意のアカウントになりすませる致命的な脆弱性を修正しました。SwitchUserListenerを利用しない設定にしている場合は影響はありません。
DIコンテナのコンパイルプロセスの最後に、すべてのサービスに対する参照のバリデーションがより厳密に行われるようになりました。これにより、無効なサービス参照が見つかった場合は、コンパイル時の例外が発生します(以前の動作は、実行時例外でした)。
エクステンションのコンフィギュレーションクラスには、\ Symfony\Component\Config\Definition\ConfigurationInterface
\ インターフェイスを実装する必要があります。この部分の後方互換性は維持されていますが、今後の開発のために、エクステンションにこのインターフェイスを実装しておいてください。
Monologのオプション "fingerscrossed" は "fingers_crossed" に名前が変更されました。
バンドルの論理名には、再び Bundle
サフィックスを付けるように修正されました:
コントローラ: Blog:Post:show
-> BlogBundle:Post:show
テンプレート: Blog:Post:show.html.twig
-> BlogBundle:Post:show.html.twig
リソース: @Blog/Resources/config/blog.xml
-> @BlogBundle/Resources/config/blog.xml
Doctrine: $em->find('Blog:Post', $id)
-> $em->find('BlogBundle:Post', $id)
ZendBundle
は MonologBundle
に置き換えられました。
これに関するプロジェクトのアップデート方法は、Symfony Standard Edition の変更点を参考にしてください:
https://github.com/symfony/symfony-standard/pull/30/files
コアバンドルのパラメータは、ほぼすべて削除されました。 代わりにバンドルのエクステンションの設定で公開されている設定を使うようにしてください。
一貫性のために、いくつかのコアバンドルのサービス名が変更されました。
バリデータの名前空間が validation
から assert
へ変更されました(PR9向けにアナウンスされていましたが、PR10での変更となりました):
変更前:
@validation:NotNull
変更後:
@assert:NotNull
さらに、いくつかの制約で使われていた Assert
プレフィックスは削除されました(AssertTrue
から True
へ変更)
ApplicationTester::getDisplay()
と CommandTester::getDisplay()
メソッドは、コマンドの終了コードを返すようになりました
Symfony\Bundle\FrameworkBundle\Util\Filesystem
は、Symfony\Component\HttpKernel\Util\Filesystem
へ移動されました
Execute
制約は、Callback
制約に名前が変更されました
HTTPの例外クラスのシグニチャが変更されました:
変更前:
throw new NotFoundHttpException('Not Found', $message, 0, $e);
変更後:
throw new NotFoundHttpException($message, $e);
RequestMatcher クラスでは、正規表現に ^
と $
が自動的には追加されなくなりました
この変更によって、セキュリティの設定をたとえば次のように変更する必要があります:
変更前:
pattern: /_profiler.*
pattern: /login
変更後:
pattern: ^/_profiler
pattern: ^/login$
app/
ディレクトリ以下のグローバルテンプレートの位置が変更されました(古いディレクトリでは動作しなくなります):
変更前:
app/views/base.html.twig
app/views/AcmeDemoBundle/base.html.twig
変更後:
app/Resources/views/base.html.twig
app/Resources/AcmeDemo/views/base.html.twig
バンドルの論理名に、Bundle
サフィックスをつける必要がなくなりました:
コントローラ: BlogBundle:Post:show
-> Blog:Post:show
テンプレート: BlogBundle:Post:show.html.twig
-> Blog:Post:show.html.twig
リソース: @BlogBundle/Resources/config/blog.xml
-> @Blog/Resources/config/blog.xml
Doctrine: $em->find('BlogBundle:Post', $id)
-> $em->find('Blog:Post', $id)
Asseticのフィルターは明示的にロードする必要があります:
assetic:
filters:
cssrewrite: ~
yui_css:
jar: "/path/to/yuicompressor.jar"
my_filter:
resource: "%kernel.root_dir%/config/my_filter.xml"
foo: bar